建築に使用される天然石材は、大きく『火成岩・変成岩・堆積岩』の3つに分類されます。
‎火成岩は、地中のマグマが冷えて固まってできる岩石。 地表からの深さによって、深成岩と火山岩に分類できます。 変成岩は、岩石が熱や圧力などにより再結晶化してできた岩石。 堆積岩は、水や風によって砂や土、動物などの死骸が堆積してできた岩石です。‎

地表からの深さによって、深成岩と火山岩に分類できます。

  •  マグマが地中で冷却して結晶化した岩石
  •  冷却される深さで分類
  •  耐薬品性が高い
  •  硬度が高く摩耗に強い
  •  花崗岩は御影石とも呼ばれている

 

  •  既存の石が熱や圧力などにより再結晶化した岩石
  •  酸による影響を受けやすく外部使用は避けたほうが良い
  •  スレートは節理が発達し大板が取れない

 

  •  堆積によって形成した岩石のため熱による結晶化がされていない
  •  主成分は、石灰岩は炭酸カルシウム、砂岩は砂や土など、凝灰岩は火山灰などとなっている

 

 

 

床材の代表的な仕上げを紹介します。

同じ石でも、研磨の仕方によって質感や印象が大きく変わります。

 

01  /  本 磨 き

表面を鏡のようになるまで磨き上げます。天然石本来の色と光沢が出る代表的な仕上です。その美しさから床や壁、棚、コーナートップなど様々な場所に用いられますが、滑りやすいので注意が必要です。

 

02  /  ジ ェ ッ ト バ ー ナ ー

表面に火をあてて粗面にする仕上です。磨きの仕上よりも色を抑えて表現できます。表面が毛羽立つため、滑り止め効果が高く、自然な岩肌を思わせるところから、人気のあります。

 

03  /  ビ シ ャ ン

ビシャンというのピラミッド型の刃を群状にしたハンマーで表面を平らにたたきあげる仕上げです。自然の風合いを出す粗面の仕上です。

 

04  /  小 叩 き

ビシャンでたたいた後に、さらに先端がくさび状のハンマーで、約2ミリの平行線上に細かい粒の刻み目をつけた仕上げです。きめ細かな表情は、上質なイメージを持ち、屋内・屋外と幅広い用途があります。滑り止め効果もあります。

 

05  /  ノ ミ 切 り

挽板面をノミで削り、斫り面状に凹凸感を出す仕上です。石肌にノミの跡が残り、変化に富んだ味わい深い仕上がりが楽しめます。

 

06  /  割 肌

石を人工的に衝撃を加えて割った、そのままの表面仕上げです。割ったままの自然な表情は、味わい深い素朴さが特徴です。石材によっては面白い表情も期待でき、加工では表現できない風合いがあります。

 

滑りにくい仕上げでも、条件・状況によってはとても滑りやすくなります。特に温泉・浴場では、どの仕上げでも滑り止めが必須になります。

防滑施工には、石の種類が非常に関係します。例えば、吸水率の高い石・吸水率の低い石など吸水率の違いによって石の内部の隙間の大きさが違うので滑りに大きく影響します。防滑施工するに当たっても溶剤の選択が重要になり、滑り止めの効果が変わります。また、美観・景観維持にも大きく影響します。