鏡の腐食(シケ)は、裏側の銀色部分の剥がれ
鏡は半永久的耐久素材であるガラス基板の上に、金属の銀と銅を薄い膜でコーティングし、さらにその上を耐食、耐久性のある塗料で保護しています。
しかしそれでも高温、高湿等の過酷な環境下や長期間の使用で鏡特有の腐食性欠陥(鏡業界ではシケと呼んでいます)が発生する場合があります。
シケの種類
シケはその出現形態より、大きく中シケ(なかしけ)と縁シケ(ふちしけ)に分けて呼ばれています
中シケ……鏡の塗装面から腐食性物質が侵入し、銀・銅膜を侵す腐食形態。鏡の端以外の部分に主に円形状として多く見られます。
縁シケ……鏡の切断面から腐食性物質が侵入し、銀・銅膜を侵す腐食形態。
鏡の端に半円状または帯状で多く見られます。
主なシケ発生原因
- 縁塗りが適正でないか、もしくは縁塗りがされていない場合
- 裏止め塗膜または縁塗り塗膜に傷がつき、メッキ部分が露出した場合
- 鏡の裏面や端部に常に水がたまり、抜けにくい構造で取り付けた場合
- 強力な洗浄剤で鏡を洗浄した場合
- 温泉地等の腐食ガスが蔓延している場所に一般鏡を設置した場合、上記で述べたように、シケは銀や銅を腐食する物質の介在や、高温多湿環境下への暴露によっておこりやすくなりますが、通常、あまりに過酷な条件下でなければ早々に鏡が腐食するようなことはありません。
しかし実際は僅かではありますが、取り付け後短期間でシケが発生する場合があります。