濡れた床(タイル・石)が滑るのはなぜ?
濡れたタイル・石材の床が滑るのは、マンションや病院・商業施設・飲食店等のエントランスや入口に関しては、滑る原因の95%は鉱物油であり、道路に面したり駐車場が近い所やロータリーが有る所は特に濡れると滑りやすくなります。
厨房に関しては植物油や動物性脂が原因で滑っています。床のタイルが油脂でズルズルになっている所も有りかなり危険ですね。
また、厨房の床は綺麗に油脂を除去し清潔に保たないと雑菌が繁殖します。(雑菌の餌が豊富な為)
飲食店等は、厨房の床が滑るだけでなく従業員の方が厨房から客席に料理を運ぶ際に、厨房の床に蓄積されている油脂が靴底に付いたまま客席を歩き回るので、客席の床も滑りやすくなってしまいます。いくら拭き掃除をしても根本的な原因を取り除かないと滑る床が改善されることは有りません。
スーパー銭湯、温泉、大浴場等お風呂の床の滑る原因も脂です。これは、人の身体から出る汗に含まれている脂(動物性脂)であり、この脂は温度変化により固まったり溶けたりします。
お風呂の床もズルズル、ベタベタしている床は雑菌で一杯です。
それを、足の裏に付いたまま湯船に・・・
動物性油脂は雑菌の餌になり、お湯で床の温度が雑菌が繁殖しやすくなる温度なので要注意!
鉱物性油、植物性油はタイルや石材の内部の毛細管内に付着し滞留しているが、完全に固まっているわけでは無く水でタイル・石材が濡れると比重の関係で毛細管内の油が表面に出て来る事により、より一層滑りが増します。
お風呂の床に蓄積されている動物性脂は、床に水を撒いて床材の温度を下げると固まるので滑りにくくなります。逆にお湯を撒くと床材の温度が上がり、毛細管内の脂が溶け出し比重の関係表面に脂が出てくる為非常に滑りやすくなります。
しかし、滑り止め対策をしていない日常の清掃が適正でない床に関しては、床材内部の毛細管内が油脂で一杯になり表面に溢れ出してきているのでスケートリンクのように滑り転倒事故に繋がります。
いずれの場合も、床のタイル・石材内部に蓄積している油脂、その他汚れを除去し床材内部の毛細管内に水・空気が流通出来るようにし、その後、油脂を中和分解しながら日常清掃をすることが滑らない安全な床を維持でき、衛生的にも良くなります。
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