ホテルでの転倒事故! お客様の安全を・・・

ホテルでお客様が怪我をしたら?

ホテル内でお客様が怪我をした場合、怪我の原因によっては損害賠償金や慰謝料の支払いが発生する

可能性があります。

重い後遺障害が残れば、莫大な金額になることも考えられるでしょう。

ホテルのどこに怪我の危険が潜んでいるのでしょうか?

怪我によって損害賠償・慰謝料の支払いが発生した事例や、対策について解説します。

ホテルでお客様の怪我が発生した事例

温泉

ホテルはエリアごとにさまざまな設備があり、多くの人が行き交います。

一見、何でもなさそうに見える場所で、お客様が大怪我を負うことも少なくありません。

ホテルのどこで、どのような怪我が発生したのか事例を見ていきましょう。

雨の日の館内

雨の日の廊下やエントランスでは、水濡れによる転倒事故が発生しています。

あるホテルでは、豪雨によってホテル付近の丘陵が土砂崩れを起こしました。来館したお客様は泥水に

足を取られ、館内のトイレで転倒し骨折し、関節の機能に著しい障害が残ってしまったそうです。

また、別のホテルでは雨水で濡れた廊下やエントランスをスリッパで歩き、転倒する事故が起こって

います。

階 段

階段は事故多発ポイントです。あるコテージでは、階段の一番下の段のみが茶色の塗装で、

照明の設置が無かったため、夜間の目視が困難な状況でした。

これにより、お客様が階段を踏み外し、両足を骨折。

か月の入院を余儀なくされたのです。

浴 室

階段と同様に、浴室での事故も多発しています。

特に注意が必要なのは、段差のある浴室や、濁った温泉・滑りやすい泉質の温泉です。

ある温泉施設では、通路と浴場の間の8㎝の段差がある場所で、女性がタイルに足を滑らせて転倒し、

怪我を負っています。

また、濁った温泉で浴槽内の段差が見えないなど、浴室は危険な状況になりやすい場所と言えるで

ょう。

エスカレーター

エスカレーターで注意したいのは、衣類や靴の巻き込みです。

最近、特に多発しているのはゴム製サンダルが巻き込まれる事故で、お客様が足の親指を4針縫う

怪我を追った事例が報告されています。

また、小さな子が手すりベルトの送り込み部分を触り、指を巻き込まれて怪我をする事故もありました。

バルコニー・窓

バルコニーや窓では、安全対策・管理が不十分だったことによる転落の事例があります。

あるホテルでは、窓辺で遊んでいた2歳の子が、窓から3.5メートル下にある渡り廊下の屋根に転落し、

左頭頂部陥凹骨折の大怪我を負っています。

事故が発生した窓は、床から高さ50㎝の所に設置され、手すりや柵など転落を防止するための措置は

何も施されていない状態でした。

レストラン

レストランは、床にこぼれた水分や食べ物で滑ったり、料理を運ぶ際にバランスを崩し、転倒する

リスクが高いセクションです。

あるレストランでは、床に落ちていたトマトにお客様が足を取られて転倒する事故が発生しました。

また、割れた食器の破片による切り傷や、熱い料理がこぼれて火傷を負うリスクも想定されます。

ホテルの怪我による損害賠償金・慰謝料の内訳

「損害賠償金」とは故意または過失によって、被害者が受けた損害を補償するために支払うお金です。

実質的な損害のみならず、精神的・肉体的な苦痛を与えたことに対するお詫びである「慰謝料」も、

「損害賠償金」の中に含まれます。

ホテルでお客様が怪我を負った場合、請求される可能性が高い補償・慰謝料の内訳は以下の通りです。

【実質的な損害の補償】

  • ・治療費
  • ・通院のための交通費
  • ・宿泊代金の返金
  • ・休業補償
  • ・後遺障害による逸失利益
  • ・教育費(授業に出られないため家庭教師を雇った費用など)

【慰謝料】

  • ・怪我や治療に伴う精神的損害
  • ・後遺障害による精神的損害

ホテルでの怪我による損害賠償金・慰謝料はどうやって決めるのか?

実質的な損害の補償については、発生した医療費や、仕事を休まざるを得なかった日の給与などに

基づいて決定します。

こちらは病院の領収書や給与明細といった明確な根拠がありますが、肉体的苦痛・精神的苦痛に対する

慰謝料についてはそう簡単にはいきません。

話し合いで決着が付かなければ、裁判で決めることになります。

裁判では、過失の割合が重要なポイントです。

例えば、滑りやすい場所に注意標識を設置していたか・段差のある湯舟に手すりを設置していたか

といったことが審議されます。

ホテルの安全対策や注意喚起がなされていれば「被害者の不注意」として、過失相殺で損害賠償金・

慰謝料が減額されます。

ホテル内での怪我は防ぐことが第一です。しかし、万が一発生してしまった場合に、過失割合を

小さくするという意味でも、安全対策・注意喚起が重要なのです。

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