メンテナンスの重要性

ME工法とメンテナンス

防滑施工で滑らない安全安心な床材にしても、滑り止めの効果はどれだけ持つのではなく、問題は滑り止めの効果をいかに長く維持させるかである。

ME工法で滑り止め対策を施しても、適正なメンテナンスをしないと床材が目詰まりを起こし、滑り止めの効果は半減する。

滑り止め効果を長く維持させる為には、メンテナンスが重要な役割を担っている。

床材の目詰まりの要因の中で最も注意すべきは油脂成分である。

車道、歩道、駅施設、マンション等の通路は鉱物性油脂、飲食店等の厨房、客席の床は植物性油脂、プール、浴場の水回りは動物性油脂等と、油脂汚れは場所毎により汚れの度合い、性格が違います。

その為、それぞれに使用する洗剤のレベルは違い、汚れ具合も歩行頻度、使用する植物油の量、入浴者、利用者の数、年齢層によって変化する。当然、日常的にメンテナンスが必要であるし、洗剤のイオン濃度(PH)の調整も状況により変化させるべきである。(これがかなり重要である。)

 効果を維持する為には、その場所、条件毎に適したメンテナンスが必要であり、そのメンテナンスの方法に関しては、場所、条件等によりそれぞれ違う為、弊社のノウハウで適切なメンテナンス方法を提案し費用対効果も考え、長く維持出来る様に協力し合っていくことが大事です。

新設で貼ったタイルや石も滑り止め対策済みであっても、日常のメンテナンスがその場所、条件に適したメンテナンスをしなければ、年数と共に滑りが発生する。特に、プール、浴場等の動物性油脂については、洗剤の選定及び洗剤のイオン濃度(PH)の調整が重要であり、これを見極めて適正に選択しないと滑りの発生が早くなります。

洗剤のイオン濃度の調整により、動物性油脂を中和分解し滑り止めの効果を長く維持するのである。

 この中和分解が非常に大事であり、洗剤のイオン濃度の調整を間違うと清掃して綺麗になっているように思うだけで、実は日ごとに脂が蓄積しています。やがて、タイルや石の内部にある毛細管の中で脂分が酸化して一杯になり、やがて表面に脂が蓄積するようになり、滑りが発生しどんどん酷くなってきます。お風呂、温泉等はお湯を使用するとタイルや石の内部で酸化して固まっていた脂分溶け出してくるので滑りが加速する。お風呂や温泉等の使用が終わって床材が冷えると、溶け出していた脂分が毛細管内部や床材の表面で固まってしまうという現象が繰り替えされる。なので、脂の中和分解が必要なのである。

 施設管理者様は、滑りの問題が常に危険とトラブルが背中合わせであることを認識し、真剣に危機感を持って対応する姿勢が大事である。