店内での転倒事故により損害賠償が請求された事例。しかし・・・
店舗側もきっちりと対策をしていれば、損害賠償を支払わなくてもいいかも?
雨天時にコンビニで転倒。損害賠償6,000万円を請求されるも棄却に
2006年10月1日にコンビニ店内の通路で起こった転倒事故の事例をご紹介します。
当時40代の買い物客が、店内のパンコーナーと食品コーナーの間の通路を歩いていたところ転倒しました。この事故により下腿後面等の筋肉群等の軟組織の断裂・損傷の他、以前かかっていた脊椎の変性椎間板の状態悪化などの傷害を負いました。
転倒した買い物客は、店側が足ふきマットを設置しておらず、雨天時で通路が濡れていると分かっているにも関わらず来店客に慎重な歩行を促さなかったなどとして、店舗側が考慮すべき注意義務への違反を主張。さらに継続的な痛みや運動制限による苦痛や仕事への影響などを理由に、1,600万円の慰謝料を含む損害賠償6,000万円を請求しました。
しかし裁判の結果、実際には店舗出入り口の外と中にそれぞれ1枚ずつ足ふきマットが設置されており、店内の清掃も十分に行われていたと認められ、最終的に原告の損害賠償は棄却、原告の弁護費用もすべて自己負担となりました。