防滑(滑り止め)施工して終わりじゃないですよ!
防滑(滑り止め)施工をして、滑りが止まってもそれで終わりではない。
そこからが、始まりなのです。
適正なメンテナンスをしないと・・・
防滑施工したのに滑りが発生する理由
それは、お客様の責任だけではなくはなく、
施工は出来るが、その後の滑りが発生するメカニズムもわからない、メンテナンスの方法も説明出来ない 使う洗剤や濃度もわからない施工業者が多すぎる。
上記の事は施工後、滑らない床を維持していく為には基本中の基本である。
どんな床材(タイル・石材)でも微細な隙間(毛細管)が存在します。
隙間が広い・多い床材は「吸水性が高い」(大理石など)、逆に隙間が狭い・少ない床材は「吸水性が低い」(セラミックタイルなど)と表現されます。吸水性が高い床材は滑りにくく、吸水性が低い床材は滑りやすい傾向にあります。
防滑施工によって、微細な隙間、穴を広げる、空けるなどの化学反応を経た床材は、施工前より水や空気の通りがよくなっています。そこに目に見えないミクロレベルの埃、油脂などが、隙間に入っていきます。滑りはそれらが滞留し目詰まりを起こすことで起こります。
“不適合”、もしくは“不十分”なメンテンナンス
床内部への汚れの滞留を引き起こす主な原因は、メンテナンスにあります。
あなたの現場に適した洗剤は?この初歩的なこの質問に答えられないと、防滑効果を維持するのはむずかしいと言えます。
床材、環境、状況に合ったメンテナンスは、効果持続の生命線です。
1.現場の床材や汚れの種類を知らない
基本中の基本です。
そもそも床材の性質と付着する汚れの種類を知らないと、清掃自体ができません。
2.使用する適正な洗剤を知らない
どんな洗剤をどんな濃度で使い分ければいいのか?を知ることが重要です。
3.利用状況より対応すべき作業内容を知らない
利用者の多い日、歩行頻度などの状況を見て、メンテナンス方法を変えていますか?
お風呂(銭湯、スーパー銭湯、ホテル、旅館など)は一番多い利用者の年齢層なども考慮して、メンテナンス方法を変えていますか?
4.清掃頻度、ローテーションが決まっていない
日常清掃、定期清掃のスパン、作業内容のルーティーン化ができていないと、汚れはどんどん蓄積していきます。
これらは滑り止めに関わらず、清掃業務として初歩的なことですが、意外とできていないケースが多いです。
不都合な真実
防滑性能の維持は、「誰にもカンタンに」というわけにはいかない。でも、やることはシンプル。
弊社の宣伝を考えると「5年10年もちます!」と言いたいところだが・・・要は「何年持たせたいか?」に尽きる。
防滑施工は、安全安心の始まりに過ぎません。いかに安全安心を長い期間持続させるかが、もっとも重要です。何年もつかは現場の環境とメンテナンスの取り組み方によって変わります。ですので、最初にしっかりとした打ち合わせが必要です。
メンテナンスを清掃の延長線上と軽く考えると、汚れ対策も滑り止め対策も決してうまく軌道しません。
「これって何年もつの?」に対する回答は、「どう持続させるか?」になります。
そのためには、滑り止め業者の経験と知識、ノウハウが必要、必然となります。単に5年10年の保証を銘打っても、床を守れる知見がなければその意味はありません。
防滑効果を長く持たせるには?
「誰にもカンタンとはいかない」と言いましたが、当たり前のことを当たり前にやる。それだけで、防滑効果は維持できます。エスリードジャパンでは、長く安全安心を維持していただくために、以下のプロセスを経たフォローをさせていただいています。
1.現状把握とヒヤリング
新設はもちろん、特に敷設済の現場では、施工前に現場の状況をヒヤリングをさせていただいています。
例えば、温泉浴場であれば「温泉分析書」を見ながらいくつか質問をします。
基本的な質問
- 床材は何か?石かタイルか?
- 日常清掃をどうしているか?
- 床面状態がどうなっているのか?
- 体脂肪で光っていないか?
- スケールで白っぽくなっていないか?
- 使っている洗剤は何か?
- 何人で作業しているか?
- 作業時間は何時間あるのか?
- 使っている道具は?
- 定期清掃はあるのかないのか?
- 定期清掃があるとすれば年何回あるのか?
つっこんだ質問
- 日常清掃ではPHどれくらいのを洗剤を使っているのか?
- 汚れの反応性の関係上、最低2種類(アルカリ性、酸性)の洗剤が必要となるが、使い分けできているか?
- 一日の入浴者は平均何人くらいか?
- 一番多い入浴者の年齢層は?
- ポリッシャーの回転数は、毎分何回転のものか?
- バフかブラシか?
「そこまでする必要が・・・?」とお思いでしょうが、私どもの商品は“安全”です。
施工時の防滑効果はもちろん、その維持まで責任があります。お客様あって初めて成立するもの。コミュニケーションは品質を決める。それだけ重要なフェーズになります。
2.汚れの種類、床材・環境に合った洗剤の使い分けを知る。
浴場施設とショッピングモールでは、除去すべき油脂成分が違います。よって、使用する洗剤のPHレベルも大きく変化させる必要があります。
床材の吸水性を始めとするそれぞれの特徴・特性によっても、床内に滞留する油脂、汚れの量も変わります。
まず床材を知る。そして、現場に付着・滞留する汚れを種類を知る必要があります。そのためには、防滑処理したスペースだけでなく、汚れの持込要因となる周辺環境(タイル、アスファルト、コンクリート、インターロッキング、植栽など)も考慮に入れることになります。
また、モルタルの灰汁など、アルカリ性物質が発生したり、滞留した油脂成分が酸化したりします。ですので、使う洗剤も酸系/アルカリ系と使い分けが必要になります。
集客施設やマンションなどは、歩行頻度や周辺部に樹木等があるか否か、晴天時、雨天時によっても、当然違いが出てきます。
3.メンテナンスマニュアルをつくりPDCAを回す
浴場施設とショッピングモールでは、除去すべき油脂成分が違います。よって、使用する洗剤のPHレベルも大きく変化させる必要があります。床材の吸水性を始めとするそれぞれの特徴・特性によっても、床内に滞留する油脂、汚れの量も変わります。
弊社のメンテンナンスマニュアルに準じた多くの現場では、防滑性能510年の維持実績があります。
これらの情報を元に、弊社では防滑施工後のメンテナンスマニュアルを発行しています。
グリップ力を低下させる原因、発生する汚れの種類、具体的な洗剤、メンテナンス頻度・方法まで、その現場・体制に合ったマニュアルを作成し、維持に努めています。