ピンキリのセラミックタイル??中国製の台頭
防滑と防汚の両立
そもそも磨きのセラミックタイルを販売のメイン商品に持っていきたいと言うクレオパトラ社の背景にあったのは、防汚対策にあります。かなり苦労していたようです。そこで発想したのが・・・「光沢を維持し、滑りにくいタイル」。
今思えば深い思考と先読みが先々代にあったんだと思います。磨きのセラミックとは言え汚れは付きますが、鏡面状態に付いた汚れは常識的に簡単に除去できるものです。無理難題の本質はここにあるのです。滑りにくくなったセラミックタイルが鏡面状態である限り、汚れも簡単に除去できると考えたのですね。
中国製セラミックタイルの台頭
以来数年、思惑通り順調に推移していたようですが、大問題が発生します。
平成15年頃になると、中国ウイルス(製品)が台頭してきたのです。不勉強(学習せず)故に簡単に感染した商社、及び業者が挙って導入を始めたのです。・・・安価ですから。・・・
そしてそれを機に新たなトラブルが多発してきます。〃磨きのセラミックタイルの雲状の汚れ〃を筆頭に、新たな〃汚れ〃の問題が続出してきたのです。そしてセラミカクレオパトラ社もその渦中に巻き込まれていきます。・・・早い話がトバッチリを受け続ける事になるのです。
実は汚れ問題についての要因は、数える程度しかないのです。
基本的に汚れの付かない床材はありえないし、メンテナンスフリー(維持管理不要)の床材もありえません。ヒット商品となり市場拡大が想定されると、その需要を賄うのに日本企業が活路を求めるのが中国となります。
上にて中国製品をウイルスと記したのは、すべての品質が無茶苦茶に悪いと言う意味ではありません。市場に進出する〃勢い〃を意味しています。・・・ただ、その勢いに火をつけた不勉強な商社・業者がウイルス源?となった感は拭えません。
厄介なシリコーンオイルのコーティング
シミ、汚れが落ちにくいのなら、落ちやすくすれば良い。
目線では分かりにくいが、エジプトタイルと比較すると圧倒的に巣穴の多い中国タイルですから、目を塞ぐことを考えます。シリコーンオイルなんかが多用されてきます。・・・一応これはこれで正解なのです。そこそこ長持ちしますし、汚れ落ちも比較的簡単で一段と光沢も増します。・ン・でここまでは日本側の考えです。
なんちゃってセラミックタイル???
シリコーンオイル系を塗ると光沢が出るなら本磨き100%は必要ない、と考える4000年の知恵を容易に駆使する中国工場がアチコチに出てきます。90%程度にしてシリコーンオイルを重ね塗りすれば、本磨き100%?が出来あがるのです。
現在は、磨きを80%にしてシリコーンオイルを塗り重ねて、塗り重ねて本磨き100%にしているようです・・・
よく見ると下地の素材が浮き出ている物もありますね。
これも正解なのでしょうか?目の利かない日本企業が何の違和感もなく受け入れている現実を見ればね。・・・安いのは当たり前です。すべてとは言いませんが、日本側思考の製品が圧倒的に少ないことだけは間違いではないと思います。
滑り止め施工すると、光沢がボケる問題
滑り止め施工の場合シリコーンオイルを剥離しないと効果が出ません。そこで剥離すると・・・この段階で光沢がボケるセラミックタイルのほとんどが中国製品であることと驚かれるゼネコンさんと施設担当者を幾度目にしたことでしょうか。
シリコンオイルを塗ればそこそこ長持ちする・・・間違いではありませんが、「そこそこ」の部分は現場環境によって大きく変化するってことをご理解されていない?
シリコーン部が削れると、必ず汚れが目立ってくる
日中両国の関係者に問題があるように思います。ほとんどのセラミックタイルのモースコード(硬さ)は6ですが、シリコーンコーティング部分はHコードレベルしかありませんから、必ず削れていきます。削れだしたら、元々多く点在する巣穴も出てきます。・・・そして汚れが目立ってくるのです。
商業施設でモップを引き回している人をよく見かけます。よく見るとモップはかなり汚れています。更によく見ると近くにバケツも何もありません。・・・だから雲状の汚れが付くのです。
セラミックタイルもコストの関係上、色々とステイト(事情)があるのは理解できなくもないが、ステイトがエンドユーザーに対し、本質部分としてどこまで反映されているのか疑問であるのは、上述の部分でご理解いただけると思います。